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好きなことを仕事にするってどう? 3Dモデラーのお仕事(3)

まりたんさん (26歳)

美術系の短大卒業後、3Dキャラクターモデラーとして、ゲームの開発に携わられています。


この記事では「ロルモRadio」のインタビューをもとに編集・要約した内容を掲載しています。
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好きなことを仕事にするってどんな感じ?

──今回は最終回ということで、個人的にすごく聞きたいと思っていることがありまして。

はい。

──好きなことを仕事にするって、どんな感じなんですか?

私は楽しく仕事してます。今のところは。好きなゲームっていうのを仕事にしてよかったなと思って毎日楽しく働いてるので。すごい充実してていいんですけど。

でも一方で、好きなことを仕事にした結果、好きなものが嫌いになってしまった人も知ってたりもするので。だから、私が楽しいからといって、好きなことを仕事にするのは絶対いいよ、とはなかなか言えない。好きだからこそだと思うんですけど、働いてるとしんどい期間もたくさんありますし。

私は3Dも好きだしゲームも好きだしで、3Dの作業自体は楽しいんですけど、仕事してるとそればっかりできるわけでもないですし。いろんな要因があって仕事辛いなっていう瞬間がやっぱりあるじゃないですか。

──そうですね。絶対ある。

仕事では、好きなことだけやっていればいいわけじゃない

「あれ自分の好きなものってこういうもんだったけ」と思っちゃう。そういう時ってあると思うんですよね。好きだからこそ、そういう気持ちになってしまうというか、「ほんとにやりたいことってこういうことだっけ」って思い返す瞬間が多いような気がするんですよ。そこで割り切ってしまえる人は全然大丈夫なんですけど。仕事と好きなことを一緒にしてしまったから、一緒に嫌いになってしまうみたいな。

好きなことを仕事にしているからといって、ずっとそれをやっていけるわけではホントないので。そこは注意して欲しいですね。もし中高生が聞いていたら。

──でも仕事は楽しいんですね。

はい、楽しいですよ、本当毎日毎日。でも、やっぱりあんまり好きじゃない仕事もあるんですよね、事務作業っぽいものもとか、単純作業をただただやらないといけない瞬間も結構あるので。

あと、今の職場は楽しいのでいいんですけど、やっぱり人間関係でなんだかなーと思う瞬間とかも、あると思います。

──そうですね。仕事をする以上「好きを仕事にする/しない」関係なく、一緒に仕事する人は大事ですよね。

──ゲーム業界は技術を持ってる人が強い、専門性の高い仕事だと思うんですが、フリーランスの人はあんまりいないですか?

いや結構いますよ。そのプロジェクトだけ参加して、それが終わったらまた違うところに行くとか。だから会社によっては似たような作品しか作らなかったりすることもありますけど、その枠を越えられるんですね。好きなプロジェクトを選んで渡り歩けるっていうのは魅力の一つかもしれません。

──それだけのスキルがあれば。

そうですね。例えば「リアルなものならまかせてくれ」っていうデザイナーなら、本当にハイクオリティなものを作っているプロジェクトを転々として、どんどんいいもの作って、お金をもらうっていう人はいますねえ。かっこいいですよね、そういうのは、プロフェッショナルで。

これからの3Dモデラー

──3Dモデラーの仕事は、今後どうなっていきそうですか?

ゲームって、リアルタイムCGというところにその分類されるんですけど、その技術はゲーム以外にも、例えば今話題のVRとかARとかで活用ができるんです。いろんなところに応用が利く技術なんですね。なので、ゲーム以外の分野でも活躍できる仕事なのでは、っていうイメージですね。

3DCGの仕事は、これからもどんどん増えていくと思っています。世界でみると、ゲーム市場自体もまだまだ大きくなっているので。

──まりたんは、ずっとゲーム業界にいたいなーとか、これからしたいこととか、どう考えていますか?

今のところ、ゲーム業界にいようと思っていますが。途中で気が変わることもあるだろうなって予想してます。ただ、面白いエンターテインメントの制作に関わっていきたいなっていう気持ちはあります。

やっぱり、楽しいもの、みんなが喜んでくれるものを作るのに関わるのが夢だったし、今楽しいと思っているので。そこのスタンスは変わらないかなって。今はゲームを選んでますけど、ゲームじゃないものを選ぶこともあるかもしれませんね、今後は。

ゲームは社会の役に立たない?

娯楽を作っていると、生活必需品ではないから、社会的に何か貢献できているんだろうか、みたいな気持ちはちょっとあったんですけど。だけど今巣ごもりというか、みんなに会えなくてという中で、ゲームがすごい人気になっているじゃないですか。それで貢献できているんだなってのはちょっと実感しました。

私もこの期間、友達とコミュニケーション取るのにゲームにはすごくお世話になったっていうか、たくさん遊んだので。こんなところで力になれるんだな、エンターテインメントは、と思って。

いや、もちろんファンの皆さんが喜んでくれているのは、今Twitterとかですぐ反応見れるんですけど。あ、ちなみに開発者は結構Twitter見てますよ。

──そうなんですね。

はい、みなさんの反応を見てます。私も自分の関わったゲームがリリースされた後に、ちょこっと調べて、たまにモデルとかが褒められているのを見るとすごいうれしいんですよ。

でもゲームをやる人なんて世の中一部だしみたいな。

──そんな風に思うんですね。

いや、でもよかったです。エンタメの力を感じました。

──これから、できることも増えてくるだろうし、他に転用できたり。今、介護業界でゲーム使うのが流行っているらしいですね。ぼけ防止になるということで。

そうですね、よく言われますよね。応用の効く分野だと思ってます。

──ぜひこの業界でのこれからの活躍も期待しております。

はい、がんばります。本当まだまだなのでたくさん勉強します。

(2021年3月29日掲載)

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