新しい医療をつくるグローバルリーダーへの道

新しい医療をつくるグローバルリーダーへの道

野口 昌克さん (38歳) アボット・ラボラトリ

私立奈良学園高校卒業後、早稲田大学理工学部機械工学科に進学するも退学して京都大学理学部に入学。同大学院生命科学研究科卒業後、戦略コンサルティング会社を経て現在シカゴに本社を置くヘルスケア会社アボット・ラボラトリに勤務。


やりたいことをやりたい時にする、自由気ままな生活。

中高時代は、一つのことに集中して何かをしたという経験はあまりなく、部活もテニス部やアマチュア無線部に入ったことはあったのですが、途中で辞めてしまいました。そのため朝は友達とバドミントンを、昼はチームをつくってソフトボールをして、夕方は友達の家でゲームをするといったように、やりたい時にやりたいことをする自由な生活を送っていましたね。

勉強面でいうと、中一の時は下から数番くらいの成績だったんですが、ずっと下にいるのは嫌だと思い、長期的になんとかしていこうと優秀な友達にノートを借りたり勉強のコツを教わりながらコツコツ成績を上げて、高校三年時にはトップを競えるようになりました。

今の仕事を選んだ原体験。 難病治療にかける思い。

20歳に罹った眼の病気が今のキャリアを選ぶ一つのきっかけになりました。当時医師から病気の原因として難病の疑いがあると告げられ、ショックを受けました。

その際の自身の心の悩みや葛藤を通して、難病に苦しむ人々を救うことが自分のミッションだと考え、大学院で研究をして博士号を取得しました。ただし、日本では多くの研究がなされていても、治療研究に進み、実際に新薬に進むのはごく4万分の1ともいわれ、開発に何十年もかかってしまうこともあります。より早く多くの治療が進むには仕組みを変える必要があると考え、進路を変えることを決意しました。

色々な会社を見ましたが、最終的には既存の枠組みにとらわれずビジネスをしていく力を身に付けようとコンサルティング会社に入社し、そこで5年半学ぶことになりました。

グローバルな舞台でリーダーとしての力を身に付ける日々

現在は、アボットというシカゴに本社のあるヘルスケア会社でマーケティングの仕事をしています。アボットはグローバルで医薬品、医療機器、レーシックに粉ミルクや栄養剤など幅広い製品を扱っています。

その中で僕は、アボットの将来の幹部・リーダーを育成するプログラムに参加しており、プログラム3年間の間、毎年違う仕事をし、将来のリーダーとして経験を積んでいます。1年目は、業界が成熟しトップの事業部で将来の柱をどう構築するのか、2年目は厳しくなってきた業界・苦しい事業部の中で50年物の製品を担当し新しい光を見せることができるのか、3年目はアジアという成長している市場・事業部でどう将来の戦略を描き、実行していけるのか。

3年で多くの業界が経験する状況を一通り経験し、リーダーとして鍛えられています。

医療の価値を高める。 ミッション実現に向けた学び。

新しい医療をビジネスの立場で創出し、みんなを幸せにすることが僕のミッションだと思っています。その点で、現在、アボットというグローバルヘルスケア会社において、さまざまな医療分野を学びんなチャレンジをさせてもらえていることはてもやりがいを感じます。

この3年で、1年目は、診断薬の立場から未来を想定した様々なソリューションの創造・構築にトライし、2年目は、発売50年目の医薬品を担当し新たな価値を見出し医療界に再提案したり、今はシンガポールでアジア各国に訪問し、医療ITについて各病院と議論しています。特に、今年は海外にでて、各国の医療事情を肌で感じることが出来たことは大きな学びでした。

グローバルに仕事をすることは、日本人だけでなく色々な国の人とコラボレーション出来るので楽しいですし、様々なチャレンジをする人と共に仕事が出来ることにもやりがいがありますね。

ミッションに忠実な生き方を。 短い人生の中で出来ること。

仕事は経験ですし、基本は楽しいです。しかしながら、長期で見えれば、自分のミッションと違うことをやりつづけなければならない時にはつらいと感じます。

前職のコンサルティング会社を辞めたのもそれが理由の一つです。環境エネルギーや半導体に関する新規ビジネスをプロデュースする仕事は、短期的な視点で見るととても楽しい仕事です。でも、長期的に見るとやはり医療に携わりたい気持ちの方が強く、短い人生の中で時間を無駄にしてしまっている感じもしてつらかったですね。後は、リーダーシップをとれない仕事をやること。

自分で納得して、やり方を考え、やり遂げることが好きです。なので、グローバルから戦略が降りてきて、それをどう実行するというようなフォロワーの仕事をしなければいけない時には、辛いです。

医療の新たなステージを開く。 トップリーダーとしての展望。

10年後には難病治療に関する企業を立ち上げ、そこのCEOになりたいと考えています。今治らないとされる病気や課題となっている病気に関する問題を解決出来るようにしていきたいですね。

一方で今、アボットというグローバルトップの会社で、リーダー候補としての様々な勉強をさせてもらっている身分でもあるので、シカゴ本社の社長を目指すのも、日本人がグルーバル企業の社長になるという前例の少ないことなので面白いかなと思っていて、どちらがよいかはまだ悩み中です(笑)。

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