学生の将来を支える仕事。
金子さん (27歳) 人材・IT会社
新潟県出身。新潟大学人文学部卒業後、現在は人材・IT会社に勤務。
負けず嫌いな自分。得意な勉強で苦手な運動をカバー。
私は小さい頃から運動が苦手だったので、中学生の頃は吹奏楽部に入っていました。部活内では上下関係が厳しく、裏で陰口を言われたりして先輩との関係でとても悩んだ時期もありました。だからといって先輩に反発することはしないで、友達と「自分たちが先輩になったら後輩と仲の良い部活を作ろう」と言い合いながら我慢していました。
先輩が引退してからは後輩とも仲良くのびのびと部活を続けることができましたね。勉強に関しては塾に行っていたのと普段の授業の予習をコツコツとこなしていたので成績は良く、辛い思いをしたことはありませんでした。高校生になっても勉強で特に困ることはありませんでしたね。とても負けず嫌いなので、運動ができない分勉強は負けたくないと思って勉強を頑張れたのかもしれません。
人に影響を与えて悩んでいる人の手助けをしたい。
私は学生時代からいじめというものに対して強い疑問を抱いていました。自分自身がひどいいじめを受けていたわけではありませんが、いじめは必要のないものであり、いじめを理由に学校に来なくなるのはおかしいと思っていました。そんな学生時代の思いから、人の心に残るものや人に影響力を与える仕事を通じて困っている人の助けになりたいと考えていました。
それと大学時代にずっと続けてきた塾講師のアルバイトの経験から、教育関係の仕事をしたいと思い、大学卒業後は塾に勤めて高校生の進路選びのサポートをする先生の仕事をしていました。3年間先生の仕事を続けてきましたが大学に入った後の学生のキャリア支援をしたいと思い、現在は学生が企業で実務経験を積むインターンの求人サイトを営業する会社に務めています。
自分自信の勉強にもなる。学生を近くから支える仕事。
私はインターンの求人サイトを営業する会社で働いています。採用に困っている企業に直接足を運んで、インターンを取り入れて採用課題を解決する営業の仕事に始まり、インターンに関する記事を作成してその記事を見てくれた大学生がきちんとその会社でインターンをするというところまでフォローをしています。入社の決まった学生さんに会いに行って話を聞いたりもしていて、学生さんたちとより密な関係から将来のことを考えるサポートができるように心がけています。
私は就職活動では教育業界の仕事しか見ていなかったので、初めは世の中にどんな仕事があるのかが全くわからなかったのですが、現在は営業の仕事をしているので様々な業界の仕事を知ることができ、自分自身の勉強にもなっています。
インターンを広めて新しい文化を作りたい。
自分の作った記事を見てくれた学生さんがインターンに興味を持ってくれて、インターンを経験して自分のやりたいことが見つかったと言ってくれるときは仕事をしていて良かったと思います。インターンは学生さんが将来の自分の仕事を考える上で必要なことです。しかし、まだまだ一般的に広まっているとは言えません。インターンの制度が整えば、企業にとっては学生のことを詳しく知った上で一緒に仕事ができるようになり、学生にとっては早い段階で自分の将来のキャリアを築けるので、入社した後すぐに活躍することができます。そういったことを可能にできるインターンの文化を作る仕事に関われているということはとてもやりがいを感じます。
若い会社ならではの楽しさと大変さ。
私たちの会社は若い会社なのでこうすれば成功するといったマニュアルがなく、仕事内容などを自分たちで考えて行動しないといけません。後輩に仕事を教えるということに関しても自分で考えて指導していかなければならず、それが面白さでもあるのですが大変だと感じることもあります。
一人一人が自分のしていることは本当にこれでいいのかと常に考えるようにして、言われてから動くのではなく自ら率先して動いていくように心がけています。そういった職場だからこそ年齢や性別にとらわれずに仕事ができていますね。
学生が将来について考えるきっかけに。
仕事の上では、大学と企業を連携させてインターンの制度を整えたいと考えています。最近ではインターンという言葉を耳にすることは増えてきていますが、まだまだその制度は整っていません。大学が授業としてそれを取り入れることでより多くの大学生が自分の将来について考える機会を得られるのではないかと考えています。
個人的には地方の中高生に向けての講演会を開いて、自分の将来について考えるきっかけを作ってあげたいと思っています。そのために、本業に加えて中高生向けのキャリア教育を行うNPO法人で週末に活動をしています。仕事だけではない色々な知識や経験を得て、たくさんの学生に様々な大人の生き方を伝えていきたいと思います。